新潟生まれ新潟在住、ゲームシナリオライター兼小説家。
主に女性向け恋愛ゲームを製作。
小説は恋愛からファンタジー、歴史まで幅広く執筆中。
「俺といてストレスを感じたことはある? お願い、これだけは正直に言って」
それは即答できる。だから、間髪いれず私は答えた。
「エンドウさんといて、私はずうっと安らぎを感じてました。この仕事を続けているのは、エンドウさんと週に一度会えて、おしゃべりとかエンドウさんにされることとかがあったからって言っても、嘘じゃないんです」
なんとなく、恋の告白めいた言い方になってしまったことは否めなかったけど。
「ありがとう。それだけで俺は嬉しいよ」
「これからも、どうかよろしくお願いします」
「ねえ、わかなちゃん、ベッドに行こう? 俺を慰めてくれる?」
「……もちろんです」
今日は、エンドウさんを慰めてあげる日。
最初は私が積極的に動いてあげる。
全身にキスをして、寝転がせたままフェラチオをする。
「すごく、エロい顔して……やる気満々って、感じだね」
「ふふ」
上目づかいをしながらぺろりとモノの裏筋を舐め上げた。焦らすように下から上へ舐め上げる作業を繰り返し、それから一気に奥までくわえ込む。じゅぼっ、じゅぼっ、という唾液の音がホテルの一室に淫猥に響いた。
「わ、……イキそうっ……くっ」
「まだイッちゃだめですよ?」
根元を強くつかんで、射精を抑える。
「今日のわかなちゃん……なんか、積極的だな……」
はあはあと荒い息を吐きながら、それでもエンドウさんは満足そうだった。
「あと何時間もあるし……何度イケるか試してみましょうよ」
「俺を枯らすつもり?」
「エンドウさんだったら枯れないでしょ? たまには限界に挑戦しましょうよ」
「もう……わかなちゃんは」
唾液でぐちゃぐちゃに濡れたモノにそっと手を添えて、先端から根元までソフトに包み込みながら舌と顎を激しく動かす。
「ん……ふっ、くっ」
「イキそう?」
「イッっていいでしょ……もう、これだけ我慢したんだから」
「いいですよ……イッてください」
どぷっ。
口腔に溢れるばかりの精液が流れ込んできた。私はそれを口で受け止め、初めて――飲み下した。
美味しいものではないことは知っている。だけど、今日ばかりは飲んでもいいかなと思ったのだ。
それでも唾液でいっぱいだった私の口の中では限界があり、少し唇から洩れてしまった。
「なにっ、わかなちゃん飲んだの?」
「えへへ、飲んじゃった……エンドウさんの、精液」
「恥ずかしいなあ……いつも掌に出すのに……」
彼のモノが回復するまで、ピロートーク。マッサージを軽くやりながら、この間あったことを私も話す。
八島さんは事務所からこってり絞られ、系列店をすべて出禁になった。その上編集部へも店から連絡が行って、ライターを解雇されたということを天野さんからきっちりと報告された。念のため何かあったときは即ストーカー対策ができるように店側で対処するとのことだったので、ひとまずは安心だと思う。
「そんなことがあったんだ……大変だとは知ってたけど、そんなことも」
「でももう安心。大丈夫です。心配しないでくださいね。それよりもエンドウさんの方が大変だったでしょう?
「うん……そうだけど、今度は俺にやらせて。わかなちゃんの身も心もトロトロにしてあげる」
エンドウさんになら安心して身を任せられる。挿入がなくたって彼のテクニックなら愛液があとからあとから溢れてくるから……。
「どうしてほしい?」
「ん……ナカでイキたい、かな……」
「じゃあ、最初のころみたいにクンニでイカせてあげる」
キスから始まって、うなじにそっと爪を立ててかき上げられ、それだけで鳥肌が立つ。
エンドウさんの指は、とても柔らかい。乳房を愛撫しているときも、羽根で触られているような気分になる。
「ん……っ! エンドウさん……」
舌で乳首を転がされ、手は腰のあたりをそろそろと這う。撫で上げられ、触られ、くすぐられたりもする。
「もう、わかなちゃんのいいところ、全部俺は知ってるなあ……」
「んうっ、んっ」
「もっと声出していいよ、いつもだけどさ……」
そしてとうとうエンドウさんの唇が茂みの中に入り込む。足を大きく開かされ、粘膜を一枚ずつ広げていく。
「ここでしょ? 会陰とクリトリスの間を行ったり来たりするの、好きなんだよね……?」
「早く……」
「してあげるよ」
舌と指とでそこを同時に責められるのが一番好きだけど、エンドウさん以外にリクエストを伝えたことはなかった。クチュ……クチュ……と指の動きに従って音が響きだす。愛液が溢れ出してくるのが、自分でも分かる。
その音にも興奮してしまって、どんどん愛液は量を増す。
「今日は一段とすごいなあ……いい匂いだよ、わかなちゃんの……」
「や、だ……」
エンドウさんとプレイに入る前、伝えていた。
いつか、お店を開いてみたいと。このまま昼間の仕事も風俗も続けてお金を貯めて、小さいころから夢見ていた輸入雑貨のお店を開いてみたいんだと。そのための勉強もこの間から、始めていることも……。
エンドウさんは冗談交じりにパトロンになってあげるよ、なんて言ってくれたけど。
(今は……この時間に溺れていたいから……)
いつか私は、エンドウさんに恋をするかもしれない。
風俗も昼間の仕事も辞めてしまうかもしれない。
未来のことなんて誰にも分からないから、私はその流れに身を任せてもいいと思っている。
「あっ、イッ、イクっ……!」
突き上げる激しい快感の中、思う。
今はこのままでいい、でもいつか全部、手に入れてみせると……。
完
■注意■