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性戦 第8話 ~缶コーヒは冷めないうちに~

2024/02/05 11:11

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デリヘルスタッフのくも
過去と現代を繋ぐ物語



性戦 第8話 ~缶コーヒは冷めないうちに~

缶コーヒーはまだ少し熱いくらいの丁度良い温度だった。
缶のステイオンタブを押し込む。
小気味良い音が耳に届けられる。
同時に鼻腔に広がる豆の香り。缶にはスペシャルオリジナルブレンドと書かれている。
見た事のない銘柄だ。
ゲス川の事だ、激安自販機かディスカウントショップで購入したのだろう。
気にせずにそのまま空っぽの胃へと少し甘いコーヒーを一気に流し込んだ。

半分近くまで減ったコーヒーをゲス川の方へ掲げて俺は言った。
『ありがとうございます。生き返りました。』
ゲス川は横に突っ立ったまま閉じたサイトではなく今度は俺をじっと見ている。

その表情がこう物語っている。
禁断のアムリタを口にした結果は分かっているんだろう?
読み取った俺は言う。
『で、何が知りたいんですか?』
ゲス川を見ず、前を向き直して俺は言った。

今にも涎をたらし出しそうな顔をしているのはわざわざ見なくても容易に想像がついた。
経験がそう告げている。

ゲス川が言った。
『何の話だったんでゲスか?社長は』
俺はすかさずポケットをまさぐる。
そこに答えがあるはずだ。

奥に入り込んだコインを一枚つまむ。
それを取り出して親指で弾く。
『答えはこれです。』
慌てて受け取ろうとゲス川が両手を差し出す。
しかし100と書かれたコインは空しく床に落ちた。

ゲス川がコインを床から拾いあげて言った。
『チェッ!でゲス。やっぱりコーヒー程度じゃ教えてくれないんでゲスね。この100円はコーヒー代としてありがたく頂いておくでゲス。』
ゲス川は苦笑いを浮かべると頭を掻きながら踵を返して雑用へと戻っていった。

俺は無意識に顔が緩むのを感じた。
だがやはりゲス川の方は見ず、残った仕事を片付ける事にした。


To Be Continued・・・
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